記事では、ポルシェのカイエン(Cayenne)が壊れやすいという声について、その真偽を探るために詳細な調査を行っています。
カイエンの故障事例やよく起こるトラブル、それらの原因や対策について詳しく解説しています。
また、ポルシェの公表したリコール情報や、カイエンのオーナーからの評判についても触れています。
- ポルシェカイエンは本当に壊れやすいのか
- ポルシェカイエンの故障率と耐久性
- カイエンの故障事例とよく起こるトラブル
- カイエンの潜在的な問題点とその対処法
- カイエンの修理費用の詳細
- カイエンのオーナーからの評判・口コミ
- カイエンを中古車で購入する際の注意点
- ポルシェが公表したカイエンのリコール情報
目次
ポルシェカイエンとは?本当に壊れやすいの?
出典:ポルシェ
特に、カルダンシャフトや冷却水の漏れ、エンジンからのオイル漏れといった問題が指摘されています。
また、一部のユーザーからはエアコンやオルタネーター(発電機)、ラジエーターからの水漏れといった故障の報告もあります。
しかし、これらの故障が全てのカイエンに当てはまるわけではありません。
実際には、カイエンの故障率は高くないという報告もあります。ポルシェはその頑丈さで知られており、カイエンもその例外ではありません。
- 「心配の少ない車」
- 「エンジンの音が素晴らしい」
- 「上質な車両である」
- 「運転する喜びを与えてくれる」
このような、肯定的な評価も多く寄せられています。
それでも、中古のカイエンを購入する際には注意が必要です。
特に、エンジンの状態や定期的なメンテナンスの履歴、ディーラーや修理工場の信頼性などを確認することが重要です。
また、カイエンハイブリッドの場合、ハイブリッドであること自体が弱点となる可能性もあります。
次の項目からは、ポルシェカイエンが本当に壊れやすいのか、その詳細をより詳しくお伝えしていきます。
ポルシェカイエンの故障率と耐久性
出典:ポルシェ
- ポルシェ・カイエンの故障率は本当に高いのか
- ポルシェの頑丈さとカイエンの耐久性
ポルシェ・カイエンの故障率は本当に高いのか?
日本はドイツと比較しても高温多湿な気候であり、ゴム部品やシール部品など経年劣化が起こることは免れず、日頃のメンテナンスが特に重要と言るでしょう。
新車で購入した場合は、オーナーは車検と定期点検を正しい時期に実施することで、経年劣化等による不具合をいち早く発見し修理ができますし、大きな故障が発生することを防ぎ、車両を常にベストな状態に保つことができます。
メンテナンスを大事にすることで、常に快適で最大限のパフォーマンスを味わうことが出来るでしょう。
しかしながら、中古車を購入した場合は、注意しなければなりません。
たとえば走行距離の少ない車両であっても、以前オーナーがメンテナンスを怠っていたなど扱い悪い場合は、故障の確率を高くするでしょう。
正規ディーラーからの購入であっても、購入前に車体を確認し車両の状態やこれまでの使用履歴を調べることは必須です。
故障率は、車の使用状況、メンテナンスの頻度と質、さらには車両の個々の特性によって大きく影響を受けます。中古車については特に注意が必要でしょう。
ポルシェの頑丈さとカイエンの耐久性
ポルシェに限ったことではありませんが、自動車の故障率というものはメーカーが公開しておらず、車種の故障率を知ることができません。
しかし、民間の調査会社である米国のJ.D.パワー社は毎年「自動車耐久品質調査」という調査を発表しています。
各国で販売している自動車メーカーを調査し、故障率が少ない順にランキングとして発表しています。2018年調査ではレクサスが1位、ポルシェはついで2位にランキングしています。
故障件数の少なさを表すスコアもわずか1ポイント差と、1位であるレクサスと同等の故障率の低さといえます。
また、ポルシェ・カイエンのオーナーからは、「エンジンの音が素晴らしい」「上質な車両である」「運転する喜びを与えてくれる」といった高い評価も寄せられています。
これらの声からも、カイエンが提供する高いパフォーマンスと快適なドライビング体験が伺えます。
カイエンの故障事例とよく起こるトラブル
出典:ポルシェ
- エンジンからのオイル漏れ
- 冷却水漏れのトラブル
- カルダンシャフトのトラブル
エンジンからのオイル漏れ
ガスケットやシールはエンジンの各部品間の密封を保つ役割を果たしており、これらが劣化するとオイルが漏れ出す可能性があります。
オイル漏れが進行すると、エンジンの潤滑が十分に行われなくなり、エンジンの性能低下や故障を引き起こす可能性があります。
特に、エンジンの動作中にオイルが不足すると、エンジン内部の摩擦が増大し、エンジンの部品が過度に摩耗したり、最悪の場合、エンジンが焼きつく可能性もあります。
このような状況を避けるためには、定期的なエンジンオイルのチェックと、必要に応じたオイルの補充や交換が重要です。
また、エンジンからのオイル漏れを早期に発見するためには、定期的な車両の点検が必要です。
エンジン下部やガレージの床にオイルの跡が見られる場合、オイル漏れが発生している可能性があります。
さらに、エンジンのガスケットやシールの劣化は、エンジンの過熱やオイルの品質低下など、他のエンジンの問題を示す可能性もあります。
したがって、オイル漏れが発生した場合は、エンジン全体の点検と適切なメンテナンスが必要となります。
冷却水漏れのトラブル
この問題は、ラジエーターや冷却水ホースの劣化、または冷却システム自体の不具合によって引き起こされます。
ラジエーターはエンジンの冷却を担当し、冷却水ホースは冷却水をエンジンとラジエーター間で循環させる役割を果たします。
これらの部品が劣化すると、冷却水が漏れ出し、エンジンの過熱を引き起こす可能性があります。
エンジンが過熱すると、エンジン内部の部品が過度に摩耗したり、最悪の場合、エンジンが焼きつく可能性があります。
このような状況を避けるためには、定期的な冷却システムのチェックと、必要に応じた部品の交換が重要です。
また、冷却水のレベルと色を定期的に確認し、異常があればすぐに専門家に相談することが推奨されます。
冷却水が透明でない、または冷却水のレベルが低下している場合、冷却水の漏れが発生している可能性があります。
さらに、冷却システムの不具合は、エンジンの過熱やパフォーマンスの低下など、他のエンジンの問題を示す可能性もあります。
したがって、冷却水の漏れが発生した場合は、エンジン全体の点検と適切なメンテナンスが必要となります。
カルダンシャフトのトラブル
この部品が故障すると、車輪への力の伝達が不完全になり、車両の走行性能が大幅に低下します。
さらに、故障が進行すると、車両は異音を発生し、最悪の場合、走行不能に陥る可能性があります。
この問題は、カルダンシャフトの設計や製造過程に問題があったことを示唆しています。
そのため、カイエンのオーナーは、定期的な点検とメンテナンスを行うことで、このような故障の早期発見と対応を図るべきです。
特に、異音の発生や走行性能の低下を感じた場合は、すぐに専門のメカニックに診てもらうことが重要です。
ポルシェ カイエンの潜在的な問題点とその対処法
出典:ポルシェ
- エアコンシステムの不具合
- オルタネーターの故障
- ハイブリッドモデル特有の問題
- カスタムされたカイエン中古車のリスク
エアコンシステムの不具合
これは単に快適なドライブができなくなるだけでなく、デフロスターが使用不能になり視界が確保できないという安全上の問題を引き起こす可能性があります。
このエアコンシステムの不具合は、特に高温環境下での使用や長時間の使用により発生しやすいとされています。
また、エアコンシステムの不具合は、冷却性能の低下や異常な騒音、エアコンの風量が出ないといった症状で現れます。
これらの症状が現れた場合、エアコンシステムのチェックと必要に応じた修理が必要となります。
したがって、ポルシェ・カイエンのオーナーは、エアコンシステムの定期的なメンテナンスと早期の故障検知が重要となります。
特に、エアコンのフィルターの交換や冷媒ガスの補充は定期的に行うことで、エアコンシステムの長寿命化と高い冷却性能の維持が可能となります。
オルタネーター(発電機)の故障
これを防ぐためには、定期的なオルタネーターのチェックと、必要に応じた早期の交換が推奨されます。
オルタネーターの故障は、特に長時間の運転や高負荷状態での使用により発生しやすいとされています。
また、オルタネーターの故障は、警告灯の点灯やエンジンの始動不良、バッテリーの充電不足といった症状で現れます。
これらの症状が現れた場合、オルタネーターのチェックと必要に応じた修理が必要となります。
したがって、ポルシェ・カイエンのオーナーは、オルタネーターの定期的なメンテナンスと早期の故障検知が重要となります。
特に、オルタネーターのベルトの状態やバッテリーの充電状態は定期的にチェックすることで、オルタネーターの故障を予防し、車両の安全な運行を維持することが可能となります。
ハイブリッドモデルの特有の問題
具体的には、エンジンや冷却装置、燃料装置などの故障が報告されています。
また、ハイブリッドシステムの修理には専門的な知識を持つメカニックが必要であり、その数が限られているため、修理に時間がかかることもあります。
これは、ハイブリッドシステムの特性と、それに対応するための技術者の不足によるものです。
これらの問題を避けるためには、ハイブリッドシステムの専門的なメンテナンスと、早期の故障検知が必要となります。
定期的なメンテナンスにより、故障の早期発見と予防が可能となり、長期的なコスト削減につながります。
また、早期の故障検知には、車両の状態チェックや専門的な診断が必要となります。
以上のように、ポルシェカイエンのハイブリッドモデルは、その高度な技術と性能により一部の特有の問題を抱えていますが、適切なメンテナンスと早期の故障検知により、これらの問題は最小限に抑えることが可能です。
カスタムされたカイエンの中古車のリスク
特に、エンジンからのオイル漏れや冷却水の漏れなどが故障の主な原因となることが多いです。
また、カスタムパーツの取り付けにより、車のオリジナルの性能が損なわれることもあります。
これは、カイエンの弱点であるエアコンの故障やオルタネーター(発電機)の故障、ラジエターからの水漏れなどにつながる可能性があります。
これらの問題を避けるためには、カスタムパーツの取り付けに関する十分な知識と、その影響についての理解が必要となります。
また、カイエンの中古車を購入する際には、エンジンの中がきれいであるか、エンジン始動不良のトラブルがないかなど、特に注意すべき点があります。
さらに、カイエンはぶつけると修理費用が高くなるため、運転には十分な注意が必要です。
カスタムされたカイエンの中古車を購入する際には、これらの点を十分に考慮し、可能な限り故障リスクを回避することが重要です。
ポルシェ カイエンの修理費用の詳細
出典:ポルシェ
- 各部品の修理費用
- 水漏れ修理費用はいくら?
各部品の修理費用
また、ポルシェの部品は一般的な車と比べて高価であるため、部品交換が必要な場合は修理費用が高額になることが多いです。
特に、ポルシェ カイエンでは、カルダンシャフトや冷却水の漏れ、エンジンからのオイル漏れなどが故障しやすい箇所として挙げられます。
これらの部品が故障した場合、修理費用はさらに高額になる可能性があります。
また、ポルシェ カイエンの故障率は高くないとされていますが、一部のオーナーからはシール系が弱点であるとの声や、冷却水漏れがよく起こるとの報告もあります。
これらの故障は、修理費用だけでなく、車の性能にも影響を与える可能性があるため、定期的なメンテナンスと注意深い使用が求められます。
以上の情報を踏まえると、ポルシェ カイエンの修理費用は、車の状態や故障した部品により大きく変動します。
そのため、ポルシェ カイエンを所有する際は、定期的なメンテナンスと故障の早期発見、早期修理が重要となります。
水漏れ修理費用はいくら?
しかし、ホースやガスケットの交換で済む場合は、それほど高額にはならないことが多いです。
具体的な金額は、修理を行うショップや地域によりますので、具体的な見積もりを取ることをおすすめします。
ポルシェカイエンのオーナーからの評判・口コミ
ポルシェカイエンを中古車で購入する際の注意点
出典:ポルシェ
- 何キロ走る?耐久性について
- カイエンの中古車が安い理由
- 維持費について
何キロ走る?耐久性について
ポルシェ カイエンの耐久性は、適切なメンテナンスが行われている場合、長期間にわたって高いパフォーマンスを維持することが可能です。
しかし、中古車の購入時には、その車がどれだけ走行しているか、また過去のメンテナンス履歴を確認することが重要です。
特に、エンジンからのオイル漏れや冷却水の漏れなど、カイエンが故障しやすい箇所については、特に注意が必要でしょう。
ポルシェかいカイエンの中古車が安い理由
ポルシェ カイエンの中古車が比較的安価である理由の一つに、その後の修理費用の高さが挙げられます。
特に、エンジンからのオイル漏れや冷却水の漏れなどの修理は、費用がかさむ傾向にあります。
また、燃費が悪いという点も、中古車価格が抑えられる一因となっています。
維持できない?維持費について
ポルシェ カイエンの維持費については、修理費用の高さや燃費の悪さから、一般的な車と比べて高くなることが多いです。
しかし、その高いパフォーマンスと上質さを考えれば、それに見合った価値があると言えるでしょう。
ただし、エンジンからのオイル漏れや冷却水の漏れなどの修理費用は、維持費に大きな影響を与えるため、これらの故障の予防と早期発見が重要です。
ポルシェが公表したカイエンのリコール情報
出典:ポルシェ
燃料装置に不具合(2018年3月30日発表)
2018年3月30日にポルシェは、カイエンの燃料装置に不具合があると発表しました(参照:消費者庁リコール情報サイト)。
不具合の部位 | 燃料装置(燃料ポンプフィルターフランジ) |
基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因 | 燃料装置において、燃料ポンプフィルターフランジの取付位置が不適切なため、当該フランジ部が雨水等の被水により劣化することがある。そのため、フランジ部の強度が低下し、そのままの状態で使用を続けると、燃料の圧力によりフランジ部に亀裂が生じ、亀裂部位から燃料が漏れるおそれがある。 |
制動装置(ブレーキペダル)の不具合(2016年3月30日発表)
2016年3月30日にポルシェは、カイエンの制動装置(ブレーキペダル)に不具合があると発表しました(参照:消費者庁リコール情報サイト)。
不具合の部位 | 制動装置(ブレーキペダル) |
基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因 | 制動装置のブレーキペダルにおいて、ペダルアッセンブリ組み立て時にブレーキペダルシャフト抜け止めのサークリップが装着されていないものがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、ブレーキぺダルシャフトがブレーキペダルブラケットから抜け、最悪の場合、ブレーキが効かなくなるおそれがある。 |
原動機不具合(2015年3月31日発表)
2015年3月31日にポルシェは、カイエンの原動機(カムシャフト・コントローラ)に不具合があると発表しました(参照:消費者庁リコール情報サイト)。
不具合の部位 | 原動機(カムシャフト・コントローラ) |
基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因 | 原動機のカムシャフト・コントローラにおいて、カムギヤを固定しているボルトのボルトヘッド厚みの設計値が不適切なため、締め付け時に当該ボルトが損傷しているものがある。そのため、カムギヤの固定が緩むことで異音や点火タイミングずれによるエンジン不調が発生し、そのままの状態で使用を続けると、最悪の場合、カムギヤの固定が外れてエンストして再始動不能となるおそれがある。 |
燃料装置、冷却装置の不具合(2015年3月25日発表)
また、2015年3月25日には、燃料装置と冷却装置の不具合が発表されました(参照:消費者庁リコール情報サイト)。
不具合の部位 | ①燃料装置(燃料パイプ及びインジェクタ) ②冷却装置(サーモスタット) |
基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因 | ① 燃料装置において、燃料パイプとインジェクタ構成部品の製造時の公差により、燃料パイプとインジェクタを適正に取り付けられないものがある。そのため、使用過程において取付部に隙間が生じて燃料が漏れ、最悪の場合、火災に至るおそれがある。
② サーモスタットの内部部品の材質が不適切なため、使用過程において腐食するものがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、腐食が進行し、最悪の場合、サーモスタットが開かなくなり、冷却水が冷却されず、オーバーヒートになるおそれがある。 |
ポルシェのリコール・故障に対する対応と保証
出典:ポルシェ
これまでにも述べたとおり、車両をつねにベストな状態に保ち、最大限のパフォーマンスを味わうには、メンテナンスは最重要です。
さらに、保証サービスに加入することも可能です。
ポルシェアプルーブド保証は、最長15年保証(走行距離無制限) により、安心してポルシェを運転する事ができます。
走行距離無制限のため、年間走行距離が多く、使用頻度の高いオーナーであっても、保証に影響はなく、安心して乗ることができるでしょう。
【総括】ポルシェのカイエンは本当に壊れやすいのか
出典:ポルシェ
- ポルシェ カイエンは全世界の自動車愛好家から支持を受けている高級SUV
- カルダンシャフトや冷却水の漏れ、エンジンからのオイル漏れといった問題が指摘されている
- エアコンやオルタネーター(発電機)、ラジエーターからの水漏れといった故障の報告も存在
- これらの故障が全てのカイエンに当てはまるわけではない
- カイエンの故障率は高くないという報告も存在
- 中古のカイエンを購入する際にはエンジンの状態や定期的なメンテナンスの履歴、ディーラーや修理工場の信頼性などを確認することが重要
- カイエンハイブリッドの場合、ハイブリッドであること自体が弱点となる可能性もある
- ポルシェというブランドは、もともと車体の完成度が高く、その耐久性で広く認識されているメーカー
- 適切なメンテナンスを行えば、長期間にわたり安定した運用が可能
- 日本はドイツと比較しても高温多湿な気候であり、ゴム部品やシール部品など経年劣化が起こることは免れず、日頃のメンテナンスが特に重要
- 新車で購入した場合は、車検と定期点検を正しい時期に実施することで、経年劣化等による不具合をいち早く発見し修理ができ、大きな故障が発生することを防ぎ、車両を常にベストな状態に保つことができる
- 中古車を購入した場合は、注意しなければならない、たとえ走行距離の少ない車両であっても、以前オーナーがメンテナンスを怠っていたなど扱い悪い場合は、故障の確率を高くする