レクサスといえば日本屈指の高級車ブランドで、多くの人々が憧れる一方で、新車の価格には手を出しにくいと感じる方も少なくありません。
しかし、中古車としてのレクサスは、意外と手頃な価格で市場に出ていることが多いのです。
では、なぜこのような高級ブランドの中古車が、そう安く手に入るのか、そして中古車を選ぶ際の注意点は何か。
- レクサスの価格下落率
- レクサスの中古が安い12の理由
- レクサスの中古に関するネット上の声
- 価格が安くおすすめ!人気のレクサス中古車ランキングTOP5
目次
レクサスの価格下落率!8年以上経過すると半額以下
レクサスは、高級車ブランドとしての位置付けがあり、新車の価格は車種により4,000,000円から10,000,000円以上にも及びます。
ブランドとしては1989年の設立ですが、日本での展開は2005年から。そのため、中古市場に流通するレクサスの車両は、最も古くても12年落ち程度となります。
レクサスの中古車はブランドの高い完成度のおかげで、状態の良いものが多いのが特徴です。しかしながら、価格の下落率は他のブランドと同様で、時には新車価格の半額以下で取引されることも。
その代表例として、「IS」シリーズは、中古市場での価格変動が顕著に見られます。
中古車の価格は年式や車の状態など、様々な要因で変動します。驚くことに、レクサスの中古車が軽自動車と同じ価格帯で取引されることもあります。
下落率の具体例を見てみましょう。
- 新車からの経過年数 0年〜3年:30%〜40%の下落
- 4年〜7年:40%〜50%の下落
- 8年以降:50%以下の下落
この下落率は、新車の経過年数に伴って部品の劣化や使用感が増すためです。特に8年以上経過すると、価格は半額以下となることが一般的です。
また、高級車は新品時の価格が高い分、中古市場での価格は相対的に低くなりやすい傾向にあります。
このため、レクサスのような高級車でも、中古市場で手ごろな価格で取引されるケースが多いのです。
レクサスの中古車が安い12の理由
出典:価格.com
①中古のレクサスの主要なターゲットは一般所得の人たち
レクサスは一般的に高所得者層が購入する車とされています。
しかし、保証期間終了後のメンテナンスや新モデルへの乗り換え願望から、多くのオーナーが中古として手放します。
一方、高所得者層は中古よりも新車を選好することが多いため、中古のレクサスの主要なターゲットは一般所得の人たちとなります。
例えば、新しいレクサスが800万円で、同じモデルの数年使用された中古車が500万円で販売されていたら、一般所得層にとっては後者の方が手が届きやすくなります。
そのため、中古市場で一般層にアピールするためには、価格設定を手頃にする必要があり、中古のレクサスの価格が比較的低く設定されることが多いです。
②保証期間の満了
保証期間の満了は、レクサスの中古車が安い理由の一つとして挙げられます。
新車を購入した際の2年間の保証期間が終了すると、オーナーは高い修理費用を支払うリスクを考慮し、車を売却することを選ぶケースが増加します。
特に、レクサスの購入者層は高所得者が多いため、モデルチェンジや保証期間の満了に敏感に反応し、新車への乗り換えを希望する人が多いです。
例えば、保証期間終了後の初めての高額な修理時に、新しいモデルへの乗り換えを選ぶオーナーが多いといえます。
このようなオーナーは新車の購入を好むので、中古車市場においてはレクサスを一般層向けに価格を手頃に設定して販売する必要が出てくるため、中古のレクサスの価格が下がる傾向があります。
③大型のレクサスは日常生活には適さない
レクサスの車は、その大きさから一般層にとって日常使用にはやや使いづらいとされます。
特に、都心など道路が狭い場所では、大型のレクサスを運転するのは難しいと感じる人もいるでしょう。
例を挙げれば、狭い駐車場や細い路地では大きなボディが邪魔となることも多いのです。
④中古車市場で速やかに売却するためには、価格を下げる必要がある
レクサスは高級車として知られているため、他の一般的なセダンと比べると価格も高く、これが在庫を抱える一因となっています。
ミニバンのような大衆車とは異なり、中古車市場で速やかに売却するためには、価格を下げる必要が出てきます。
⑤不人気車種は中古市場で大幅に安くなる
レクサスは高級車ブランドとして知られていますが、その中にも車種ごとの人気・不人気が存在します。
例えば、レクサスCTはエントリーモデルの小型セダンとしてラインナップされていますが、デザインや価格設定の中途半端さから不人気とされています。
新車価格に比べて中古車市場では価格が大幅に下落しており、最近1年で約15%の値下がりを見せています。
また、レクサスLSは新車時の価格が1,000万円以上と高額ですが、中古車市場での価格は3年落ちで300万円台と大変手頃です。
これは、元々セダン自体の人気低迷や、中古車市場での需要・供給のバランスによるものです。
総じて、レクサスの中古車は車種やモデルによる人気度に大きく影響され、不人気車種は非常にリーズナブルな価格で手に入れることができます。
⑥高級車オーナーは最新モデルが好き
高級車オーナーは最新のモデルや技術を好む傾向があり、型落ちモデルはその所有欲を充たせず、見栄が晴れません。
特に高級車は、新型モデルごとに最新技術や装備が搭載され、旧モデルはすぐに時代遅れと感じられることが多いのです。
このため、新型モデルが発売されると高級車オーナーは迷わず乗り換え、旧モデルの中古車価格が大きく下落する傾向があります。
例として、レクサスISの2代目と3代目のモデルチェンジの際には、数十万円の価格変動が起こりました。
新しいモデルに人気が集中するため、旧モデルの中古車は価格の下落が避けられないのです。
⑦乗り換え需要が高い
レクサスはステータスの象徴としての側面が強く、新車の乗り換え需要が非常に高いです。
新型やマイナーチェンジモデルが発売されると、多くのオーナーが最新モデルに乗り換えるため、下取りとなった旧モデルが中古車市場に多数出回ります。
この下取り車が多いため、中古車市場の在庫も増加し、供給過多となることで価格が下がる傾向があります。
特にレクサスは国内の高級車市場で外車に比べて台数が多いため、この現象が顕著です。結果として、旧モデルや乗り換えの多い車種の中古車価格は、市場の供給状況によってさらに低くなるのです。
⑧維持費は「元の高級車」のまま
レクサスの中古車は購入価格が手頃になる一方で、維持費は「元の高級車」のままという特性があります。
購入後の維持費、例えば自動車税、燃料費、任意保険料、車検費用などは、新車時の高級車価格を基準にしたままの高さです。
さらに、メーカー保証期間を超えた車の場合、故障修理費用や部品交換のコスト(タイヤやブレーキなど)も高くなります。
このような維持費の高さは、中古車市場での人気を下げる要因となります。特に、大型高級セダンはミニバンやSUVとは異なり、即時に売れるわけではありません。
このため、中古車の価格は相応に下がる傾向があります。
⑨走行距離が長いと価格は安くなる
レクサスの中古車価格は走行距離と密接に関連しています。
走行距離が長くなると、中古車の価格は低下し、特に80,000km〜100,000kmを超えると大きく価格が下がります。
例えば、2005年型のISの中には、走行距離が80,000㎞のものや100,000㎞を超えるものが存在し、その価格は新車価格の半額以下や20%程度まで減少しています。
走行距離が長いという特性は、中古車の価値を下げる大きな要因の一つとなります。
⑩非認定中古車は価格が安い
レクサスの中古車が安価な理由の一つは「認定中古車ではない」という事実にあります。
認定中古車は、レクサスのディーラーが認定し、厳格な査定とメンテナンスを施した上で販売する高品質な中古車です。
そのため、その品質とディーラーによるサポートの付加価値から価格は割高となります。
一方で、認定中古車でないレクサスは、この特別なサポートを受けられないため、価格が下がる傾向にあります。
しかし、レクサスの車自体が元々の設計や品質が高いため、認定中古車でなくとも、中古車としての信頼性は高いです。
従って、コストを抑えたい場合、一般の中古車店での購入やディーラーでの非認定中古車の購入も良い選択となります。
⑪米国レクサスの逆輸入車
レクサスの中古車が安価な理由の一つに「米国レクサスの逆輸入車」が挙げられます。
米国レクサスは1989年から存在しており、時折、業者がこれを日本へ逆輸入して販売しています。
逆輸入されるレクサスは、その年式の古さや北米仕様であることから、日本仕様の同型車と比較して中古車価格が低く設定されることが多いです。
具体的には、左ハンドル仕様であったり、同じ「IS」車名であってもデザインが初期型であることも考えられます。
このような特性から、人気は限定的であり、価格差が生まれる要因となっています。
⑫ハイブリッドモデルの存在
レクサスの中古車が安い理由の一つとして、「ハイブリッドモデルの存在」が挙げられます。
ハイブリッド車は新車価格が高いものの、特に10年落ち以上の中古車市場では、ハイブリッドシステムの故障が価格を下げる要因となっています。
ハイブリッドシステムの異常は、修理が非常に困難で高額なため、この点が中古車価格を抑える要素となります。
特にバッテリーの交換は非常に面倒な作業であり、新品のコストも高いです。
最近では中古品やリビルト品の流通も増えてきましたが、それでもハイブリッドのレクサスは、ガソリンモデルと比較して価格差やガソリン代などを総合的に考え、元が取れる期間などを検討する必要があるでしょう。
このような理由から、ハイブリッドのレクサスは中古車市場では比較的安価に取引されることが多いのです。
レクサスの中古が安い!ネット上の声
価格が安くおすすめ!人気のレクサス中古車ランキングTOP5
第1位:レクサスNX
レクサスNXは、コンパクトクロスオーバーSUVで、その名前の「NX」は「Nimble Crossover」から来ており、素早さと交差を意味します。
2014年に「Premium Urban Sports Gear」というコンセプトのもと、都市を機敏に駆け抜ける高い走行性能とSUVらしい力強さを持ってデビューしました。
全体のサイズとしては、よりコンパクトな「UX」と、より大きな「RX」の中間に位置づけられ、都市部でも扱いやすいミドルクラスSUVとなっています。
初代NXには、ターボエンジンを搭載したNX200t(後のNX300)とハイブリッドのNX300hの2つのモデルが存在します。
NX200t/NX300には、直列4気筒2.0Lの8AR-FTS型エンジンが搭載され、ツインスクロールターボチャージャーやD-4STなどの技術を採用しています。
一方、NX300hは直列4気筒の2AR-FXE型エンジンと高トルクモーターの組み合わせで、ハイブリッド性能を提供します。
特にスポーティな「F SPORT」は、高度な装備や足回りの専用チューニングで、より走行性能を高めています。
AWDのシステムもモデルによって異なり、NX200tは走行状態に応じてトルク配分を変える「ダイナミックトルクコントロールAWD」を、NX300hは「E-Four」を採用しています。
安全性の面では、プリクラッシュセーフティシステムやレーンディパーチャーアラート、ブラインドスポットモニターなどの先進的な装備がオプションで提供され、2017年のマイナーチェンジにより「Lexus Safety System +」が全車に標準装備として導入されました。
現行モデルであるNX300の新車価格は454.6万円です。
しかし、モデルチェンジ前のNX200であれば中古車価格の平均値はさらに下がります。
SUVを希望なら、UXよりもNXを優先するとよいでしょう。
第2位:レクサスRX
- 高級セダンに匹敵する乗り心地と快適性。
- 2005年には高級クロスオーバーSUVとして世界初のハイブリッドモデルを導入。
- 日本では初代と2代目が「トヨタ・ハリアー」として販売されてたが、3代目から「レクサスRX」として登場。一方、「ハリアー」は日本市場専用の独立車種として発展している。
レクサスRXは、トヨタの高級車ブランド「レクサス」が販売するクロスオーバーSUVで、1997年にデビューしました。
この車は「高級セダンの乗り心地とSUVの実用性」を組み合わせることで、新しい「高級クロスオーバーSUV」というカテゴリーを生み出し、他のメーカーにも影響を与えました。
このように、レクサスRXは業界に新しいジャンルを築き上げる先駆けとなった車であり、その高級感と革新性で世界中のドライバーから高い評価を受けています。
第3位:レクサスLS
レクサスLSは、トヨタの高級ブランド「レクサス」の代表的な最高級大型セダンで、そのフラッグシップとして位置づけられています。1989年にデビューした当初から、高い静粛性、快適な乗り心地、先進的な技術を搭載しており、世界の高級車市場でその存在感を示しています。
特に北米市場での評価が高く、静粛性や高品質などの特長で他の高級車メーカーとの差別化を図っています。また、独特のデザインやV型8気筒エンジンの高い完成度も評価されています。
日本国内においては、初代から3代目まで「セルシオ」という名前でトヨタブランドとして販売されていましたが、4代目からは「レクサス」ブランドのもとでハイブリッド車もラインナップに追加されています。
総じて、レクサスLSは高級感、先進技術、静粛性の3つを主要な特徴として、世界中の高級車愛好者から高い評価を受けています。
第4位:レクサスIS
レクサスISは、「レクサス」の代表的なスポーツ4ドアセダンです。
この車はシャープなエクステリアデザインが特徴で、レクサスブランドのイメージをしっかりと体現しています。
開発段階では世界各地でのテスト走行を経て、ドライバーの意図を直感的に伝える高い走行性能を持っています。
欧州市場を意識して設計されたこのスポーツセダンは、2023年8月現在、2013年に発売された第3世代モデルが主流となっています。
その前の2代目モデルには、「IS F」という高性能バージョンがありました。
また、この2代目には2ドアのコンバーチブルクーペもラインナップされていました。
レクサスISのルーツとしては、1999年に日本で「トヨタ・アルテッツァ」としてトヨタブランド(ネッツ店)で販売されていたモデルが起源です。
第5位:レクサスCT
レクサスのエントリーモデル、CTは、ハッチバック型の乗用車として知られ、かつてのプリウスをベースに開発されました。
この車種は、プレミアムコンパクトクラスで初めての「ハイブリッド専用車」として、走行性能と環境性能の両方を持つことを目標に設計されました。
WLTCモードでの燃費は21.3km/Lとなっており、新車価格がレクサスブランドの中で最も手頃なため、中古車市場でも人気があります。
外観は「L-finesse」のデザインフィロソフィーに基づいており、低い車高やスポーティなシルエットを持つ一方で、居住性や空力性能も確保しています。
特に、前傾したリヤクォーターピラーとリヤウィンドウのデザインが特徴的です。2014年と2017年にはフロントデザインを中心にデザイン変更が行われ、その際に「スピンドルグリル」が採用されました。
内部は、ディスプレイと操作エリアが分離されたレイアウトとなっており、運転操作関連の部品は運転席周辺に集約されています。
これにより、操作性が向上しています。インテリアの色やパネルには多様な選択肢が提供されており、オーナーの好みに応じたカスタマイズが可能です。
パッケージングの面では、低めのドライビングポジションでスポーティさを感じることができます。前輪駆動の特性を活かし、前席と後席の足元スペースが広くとられ、快適な居住空間が確保されています。
【総括】レクサスの中古が安い理由
- 中古のレクサスの主要なターゲットは一般所得の人たちである
- 高所得者層は新車を選好する傾向が強い
- 保証期間の満了後、多くのオーナーが車を売却する
- 大型のレクサスは日常生活には適さない
- 中古車市場で速やかに売却するためには、価格を下げる必要がある
- 不人気車種は中古市場で大幅に安くなる
- 高級車オーナーは最新モデルを好む
- 乗り換え需要が高い
- 米国レクサスの逆輸入車が市場に存在する
- ハイブリッドモデルの存在により、価格が下がる傾向がある
- 維持費は「元の高級車」のままである
- 走行距離が長いと価格は安くなる
- 非認定中古車は価格が安い